2007.03.31
『フルタイム・キラー』(ジョニー・トー/ワイ・カーファイ)

少し前に、『蒼き狼 地果て海尽きるまで』の香港プレミアにアンディが応援に来たというニュースが出てましたが(さすがアンディ、律儀だなぁ)、今回は、アンディ・ラウ×反町隆史の『フルタイム・キラー』です。
反町隆史の日本語に日本語字幕を付けて下さい。
以上。
で終わってだめですか?(笑)
これ以上書くことないんですけど…。
あえて書くとすれば、アンディとケリー・リンが観に行く映画館で、予告編として『ザ・ミッション/非情の掟』と『再見阿郎』が流れるというのはポイント高いですね。

というわけで、映画自体は特にこれといって書くこともないので、公開記念にアンディのインタビューが載った映画秘宝2004年3月号をネタにあれこれと。
反町隆史についての映画秘宝のコメントがこの映画の全てですね。
「香港での日本のTVドラマブームが引き金となり出演が決まったGTO反町だったが、語学力にグレートすぎる問題があった…」
というわけで彼は日本語でいくことになったわけですが、その日本語が聞き取れないんじゃ、何のために出てるのか…。
そういえば、トーさんも別の号のインタビューで「反町隆史のキャスティング理由は?」と問われ、こう即答してました。
「当然、商業上の決定だ」
次に、アンディの口から驚愕の事実が!
「実は『フルタイム・キラー』はアカデミー外国語映画賞候補作に照準を合わせて制作されたんだ」
ええぇぇぇ~!!!
まじですか?
その選考基準として、台詞の吹替はNGというものがあり、反町隆史が英語をマスターできなかったために、アンディが日本語を話すはめになったとのこと。
アンディ、反町がふがいないばかりに、申し訳ない…。
でも、アカデミー外国語映画賞の香港代表には選ばれたようです(笑)
このインタビュー、くれい響氏の質問がいいところをついているためなかなか面白いんですが、中でも、ジョニー・トー監督とアンドリュー・ラウ監督、どちらが演じやすいとかあるんですか?という質問に対する答えが興味深い。
やや長いですが全て引用します。
「どちらもいい監督さ(笑) 2人は同じような題材を描くけれど、出来上がった作品は対照的。
トゥ監督の作品は、まず強烈な事件という名のストーリーが存在する。そのストーリーに従って、登場人物が動き始めるんだ。
そのため、登場人物の細かい心理描写まで伝えることができない欠点がでてくる。
反対に、ラウ監督の作品はまず、強烈な登場人物が存在し、その登場人物を中心にストーリーが動き始めるんだ。
そのため、トゥ監督の欠点をフォローすることはできるが、なんとか心理描写を描こうとするあまり、ストーリー全体のバランスを変えてしまうことがあるんだ」
す、鋭い…。
でも、そこまでわかってらっしゃるなら、プロデューサーも兼任したこの『フルタイム・キラー』、もう少しどうにかならなかったんですか?(爆)
[原題]全職殺手
2001/香港/102分
[監督]ジョニー・トー/ワイ・カーファイ
[出演]アンディ・ラウ/反町隆史/ケリー・リン/サイモン・ヤム/ラム・シュー/チェリー・イン
→予告編 →他の映画の感想も読む

お久しぶりです。
吹替え、その手がありましたか(笑)
アンディが流暢な日本語になるのはいいとして、なぜソリマッチンも聞き取りやすくなるんでしょうか。
吹替え音声は自分で別に入れているとか(笑)
今度聞いてみたいと思います。
吹替え、その手がありましたか(笑)
アンディが流暢な日本語になるのはいいとして、なぜソリマッチンも聞き取りやすくなるんでしょうか。
吹替え音声は自分で別に入れているとか(笑)
今度聞いてみたいと思います。
久しぶりにコメントさせていただきます!
実はコレ『吹き替え』で観ると結構オモシロイですよ。
アンディも流暢な日本語だし(当たり前か)、ソリマッチンのセリフもバッチリ聞こえます(笑)。ただし、アンディの努力はすべて水の泡になりますが・・ストーリーはやっぱりジョニー・トーです。
実はコレ『吹き替え』で観ると結構オモシロイですよ。
アンディも流暢な日本語だし(当たり前か)、ソリマッチンのセリフもバッチリ聞こえます(笑)。ただし、アンディの努力はすべて水の泡になりますが・・ストーリーはやっぱりジョニー・トーです。
グラ |
2007.04.05(木) 16:04 | URL |
【コメント編集】
なるほど、「インファナル・アフェア」よりもこっちのが良いと思う方もいらっしゃるんですね。
でも、DVD購入を後悔されたということは、やはり・・・(笑)
でも、DVD購入を後悔されたということは、やはり・・・(笑)
初めまして、ご本人にお越しいただいてびっくりです、コメントまで残していただいてありがとうございます。
「ジョニー・トー講座」、ぜひお聞きしたかったです・・・。
反応薄かったんですね、いつもこのブログで話している面々なら2時間は語れそうですが(笑)
ケリー・リン、やっぱり吹替えでしたか、上手すぎますからね・・・。
今後も素晴らしい記事楽しみにしております。
「ジョニー・トー講座」、ぜひお聞きしたかったです・・・。
反応薄かったんですね、いつもこのブログで話している面々なら2時間は語れそうですが(笑)
ケリー・リン、やっぱり吹替えでしたか、上手すぎますからね・・・。
今後も素晴らしい記事楽しみにしております。
ケリー・リン、自分もやたら上手いなと思ってましたが、吹替えのようです・・・。(↓のくれい響さん情報)
コレを公開初日に観に行きました。(客入りはもちろん・・・)
一緒に観た友達が「インファナル・アフェアよりこっちの方が良かった」と言っていたのが印象的でした。
後日、その友達はこのDVDを購入し、数日後にとても後悔していました。
一緒に観た友達が「インファナル・アフェアよりこっちの方が良かった」と言っていたのが印象的でした。
後日、その友達はこのDVDを購入し、数日後にとても後悔していました。
トゥッティー |
2007.04.02(月) 23:38 | URL |
【コメント編集】
“なかなか”面白い質問をしてみた者です。
アンディの両監督の話。
数年前のキネカ大森での「ジョニー・トー講座」では詳しく話しましたが、当日の反応はやたら薄かったです。。。
当日は、「ケリー・リンの日本語は吹き替え」ということも話しました。
ちなみに吹き替えたのは、「香港ポスト」編集部の女性(日本人)で、現在の私のコラムページの担当者だったりします。ポイズン。
アンディの両監督の話。
数年前のキネカ大森での「ジョニー・トー講座」では詳しく話しましたが、当日の反応はやたら薄かったです。。。
当日は、「ケリー・リンの日本語は吹き替え」ということも話しました。
ちなみに吹き替えたのは、「香港ポスト」編集部の女性(日本人)で、現在の私のコラムページの担当者だったりします。ポイズン。
アンディがダメなのは分かるとして、ソリマッチがダメなのは論外として、・・・一番分かりやすかったのはケリー・リンでした。最初、ケリーだけ吹替えかと思った。さすがは親日台湾人。
森と海 |
2007.04.02(月) 21:53 | URL |
【コメント編集】
自分も改めて読ませていただきましたが、よくあんなに長く書けますね(笑)
聞き取りづらいかどうかの判断ができない、それが大きいでしょうね。
まあ時にトニーの「ヤダ」みたいな伝説も生まれるので、日本語もたまには喋ってほしいですが(爆)
アンディ、DVDのインタビューでこの映画について自信満々に語っていたのは正直イタかったですが、雑誌の方ではいいこと言ってました(笑)
聞き取りづらいかどうかの判断ができない、それが大きいでしょうね。
まあ時にトニーの「ヤダ」みたいな伝説も生まれるので、日本語もたまには喋ってほしいですが(爆)
アンディ、DVDのインタビューでこの映画について自信満々に語っていたのは正直イタかったですが、雑誌の方ではいいこと言ってました(笑)
GTO、らしいといえばらしいですが、トーさんもアンディも、内心ぶち切れてたかもしれませんね(笑)
トー節は随所に出てましたね。確かに傑作群よりは数段落ちますが、それでも、GTOでなくレオン・ライあたりだと、星2つくらい増えた気がします(笑)
アンディ、核心をついてますよね。
トー節は随所に出てましたね。確かに傑作群よりは数段落ちますが、それでも、GTOでなくレオン・ライあたりだと、星2つくらい増えた気がします(笑)
アンディ、核心をついてますよね。
はい、アンディの回答です。鋭いですよね~。
トーさんも、『鎗火』の特典映像のインタビューで、役者は誰がやっても同じって言ってましたからね。
あの5人だからこそあそこまで良かったとも思いますが。
トーさんも、『鎗火』の特典映像のインタビューで、役者は誰がやっても同じって言ってましたからね。
あの5人だからこそあそこまで良かったとも思いますが。
自分のレビューを読み返してしまいました(笑)。
結構長く書いてて、自分でびっくりです。
反町に限らず、外国映画で日本語が出てくると聞き取りづらいことが多々あります。(日本人がしゃべっていても)
監督や編集、音響の人が日本語分からないと、聞き取りづらいかどうかの判断ができないんじゃないかと思うんですよね~。
ま、反町のカツゼツがいいかと聞かれればNOだと思いますが(笑)
アンディはよく分かってますね~さすがです。
結構長く書いてて、自分でびっくりです。
反町に限らず、外国映画で日本語が出てくると聞き取りづらいことが多々あります。(日本人がしゃべっていても)
監督や編集、音響の人が日本語分からないと、聞き取りづらいかどうかの判断ができないんじゃないかと思うんですよね~。
ま、反町のカツゼツがいいかと聞かれればNOだと思いますが(笑)
アンディはよく分かってますね~さすがです。
ほんとGTOちょっとでも語学研修いっとけやって感じですよね(^^;
まあだからこそのGTOなんでしょうけど(苦笑)
にしてもトー監督の完全オシゴトモード作でしたがそれでも各所に抑えても出てくるトー節はありましたけどね。
で事件から転がすってのはアンディなかなか名言。
まあだからこそのGTOなんでしょうけど(苦笑)
にしてもトー監督の完全オシゴトモード作でしたがそれでも各所に抑えても出てくるトー節はありましたけどね。
で事件から転がすってのはアンディなかなか名言。
これ、アンディの回答ですよね?
すごい。なかなか鋭い答えですね~。言われてみればそんな感じがします。トゥ監督は役者の個性を求めていない感じがしていましたし。なるほどなるほど。
すごい。なかなか鋭い答えですね~。言われてみればそんな感じがします。トゥ監督は役者の個性を求めていない感じがしていましたし。なるほどなるほど。
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■杜琪峰(Johnny To), Fulltime Killer, 2001
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