2015.02.11

『激戦 ハート・オブ・ファイト』(ダンテ・ラム)

激戦 ハート・オブ・ファイト

「The Sound of Silence」は反則だろ!(涙)
というわけで、ついに観ました『激戦』!

一つ不満はありますが、ドラマパートがこんなにいいとは!
目玉であるはずのMMAの格闘シーンより遥かにいい。むしろMMA関連の方はあれこれ問題があります。

ドラマパートをもっとじっくりと味わうために、これは日本語字幕付で観たいなぁ。
『エグザイル/絆』等ジョニー・トー映画で見慣れたロケ地が出てくるのもたまりませんね。

『ミリオンダラー・ベイビー』が残り30分までは、ジムでの3人のやりとりだけなら大傑作だったように、母娘とニックのやりとりと、師弟の特訓シーンはどれもいい。
中でも、主演の二人が霞んでしまうほど、子役のクリスタル・リーちゃんが素晴らしすぎる!

激戦 ハート・オブ・ファイト クリスタル・リー

閉めようとするドアを何度も遮っての畳み掛けるような“我が家のルール説明”でニックを圧倒したかと思えば、ボクシングを教わる時に見せる弱さ。
デッキブラシでのチャンバラなんていいなぁ。

「君ならできるさ。恐れるな。恐れたら、負けだ」

彼に教えてもらった大切な一言、その一言が今度はリングに向かうニックの背中を押すことになる。

さらに、泣き出すのを必死でこらえているあの表情!あれは泣くより難しい。
いつも遊んでいたように、足の上に乗るやりとりがここぞの時に繰り返されるのもいいなぁ。

こちらの涙腺が決壊したのは、エンドクレジットも中盤を過ぎたあたりからでした、笑顔の3ショット、あれは反則だろ!(涙)

母親の方とニックのやりとりもいい。
娘の前以外ではおそらく誰にも笑顔を見せたことのなかった彼女が、娘とニックの芝居に見せた心からの笑顔。

娘とニックが雨漏りの修理をしたり、壁や天井をペンキで塗ったりするのを、嬉しそうに遠目から見つめる母親。
肩車を横から支えるという絵もいいなぁ。

激戦 ハート・オブ・ファイト ニック・チョン

その関係は、娘がその場にいない時でもその結びつきを強めていく。
いつも降り出す雨、手放さないヘッドホン、「The Sound of Silence」、バイクでの二人乗り。

クライマックスの後で、最後にまた彼女の前であの芝居をやるところがいいですねぇ、あくまでも主役は試合ではなく人間。

激戦 ハート・オブ・ファイト メイ・ティン

満を持して登場する、アンディ・オンのラスボス感も相変わらず素晴らしい!
台詞なんて会見での「Why not?」の一言しかないのに、不敵な笑みを浮かべた表情、ノーガードになったり色々と挑発する仕草、跳躍力を中心とした圧倒的な動き、闘い方だけで完璧に表現しきったその人物像。

いやー、もっと格闘技メインの映画かと思ったら、良い意味で予想を裏切られました。
また観たらもう少し加筆するかもしれません。

先程も書きましたが、これは日本語字幕付でじっくりと堪能したい。
ぜひ一般公開を!

(2014.1.18)

~2015.1.31追記~
たぶん観るの4回目だけど、今までで一番泣いた。ボロ泣き。クリスタル・リーちゃん素晴らしすぎる!足踏んで下さい!

いやー、もう少しもつかなと思ったけど、ドアからクリスタル・リーちゃんが顔を出した時点ですでにウルウルきて、3人で初めて一緒に朝ご飯を食べるところあたりですでに涙腺決壊。そこから最後まで、自分でもそこまで泣くかとツッコミたくなるほどのボロ泣き(笑)

娘とファイの芝居に見せた、おそらく娘以外に初めて見せた母親の心からの笑顔に泣き、娘とファイが雨漏りの修理をするのを遠目から見つめる母親の嬉しそうな表情に泣き、土砂降りの雨の中素手で必死に土を掘るファイに泣く。ドラマパートが圧倒的に素晴らしい。傑作。

~2015.2.11追記~
ドラマパートの素晴らしさに比べると、試合になるとやっぱり数段落ちるけど、「師匠はまだ来てないの?」ってスーチーが不安そうにリングの外を振り返るところ、あそこだけは何回観てもいいよなぁ。あれだけで、スーチーにとってのファイの存在の大きさがよくわかる。


※このCDに劇中で使用の「The Sound of Silence」を収録

[原題]激戰
2013/香港/116分
[監督]ダンテ・ラム
[出演]ニック・チョン/エディ・ポン/メイ・ティン/クリスタル・リー/アンディ・オン/ジャック・カオ/フィリップ・キョン

→予告編 →他の映画の感想も読む

【関連記事】
『激戦 ハート・オブ・ファイト』のポスター集

 

TB(1) CM(6) EDIT

*Comment

■>Kengoさん

『スモーク』撃沈でしたか…。
自分も最愛の1本ではありますが、確かに真夜中にみんなでワイワイ観る映画ではないような気も…。

先日の友達とのオールナイトでは『ゴースト・ハンターズ』が色々ツッコミ入れながら大盛り上がりでしたが、個人的に観るのとみんなで観るのとでは、また別の配慮が必要かもしれませんね。
『ディナーラッシュ』はそういう意味では『スモーク』よりは向いてそうですが、ぜひ盛り上がるますように♪

ニコラス・ウィンディング・レフンは大好きなのと合わないのが両極端に分かれている監督で、『ドライヴ』と『ブリーダー』だけはほんとに大好きですが、『ブロンソン』もトム・ハーディの役作りは凄いと思いましたが、映画としては全然合いませんでした…。
micchii |  2015.07.15(水) 13:51 |  URL |  【コメント編集】

■真夜中の映画祭

そういえば!真夜中の映画祭ですが、スモーク撃沈でしたね。賛否両論。ほろ酔いの皆さんには難解だった様で、、、、
良かった!って人も居ましたが。見やすい映画のチョイスも真夜中って事で重要な要素と勉強になりました。
次はディナーラッシュでリヴェンジです!
ニコラスのブロンソンも有りかなー
イヤ、ドライヴ、、、、迷います
Kengo |  2015.07.12(日) 01:15 |  URL |  【コメント編集】

■No title

ボクササイズのおばさん、いい味出してましたよねぇ、最後の写真確かに!
そして、格闘技経験者ならではの貴重なご意見、なるほど、それでサウンド・オブ・サイレンス!!!もうあの音楽がかかっただけで泣ける状態なんですが、さらに思い入れが増しそうです。

TSUTAYA、Twitterの方で凄く気合の入った陳列の写真を見かけて、おおっ、推してくれてるんだ!と喜んでいましたが、本でも『アメリカン・スナイパー』より前面に出てましたか!普段なら届かない層の目にもとまるでしょうし、TSUTAYAグッジョブですね!
micchii |  2015.07.12(日) 00:14 |  URL |  【コメント編集】

■>dayuukiさん

そうなんですよね、ドラマ部分がしっかり描けているからこそなんですよね。
アクション部分だけが凄い映画というのも色々あって、それはそれで観ていて楽しいですが、やはりドラマあってこその盛り上がりとは全然違います。
「サウンド・オブ・サイレンス」、すぐにCDも買いましたが、もはや本家よりこっちのバージョンが真っ先に頭に流れるようになってしまいました、音楽聴いただけですでに泣けます♪
micchii |  2015.07.12(日) 00:03 |  URL |  【コメント編集】

■No title

ボクササイズの叔母さんに、笑顔がアンディ ラウに似てるって言われてましたが最後の写真のニックチョンの笑顔は、アンディにクリソツでしたね。
自分も格闘技やってましたが、殴られると殴られてる音しか聞こえません。妙に静かなんですね。サウンドオブサイレンス!妙に殴られている自分の音を思い出しました。
TSUTAYA限定レンタルですが、TSUTAYA本でも特集組んでましたね。アメリカンスナイパーより前面に出しているのに驚きと敬意を。担当者の方分かってらっしゃる。もちろんアメリカンスナイパーも良いですね。
Kengo |  2015.07.10(金) 23:09 |  URL |  【コメント編集】

■熱い傑作格闘ドラマ映画でした🎵

ファイとスーチーの師弟関係、ファイと訳あり親子との関係がしっかり描かれているからこそ、特訓シーンと試合がより盛り上がる傑作格闘ドラマ映画でした🎵 「サウンド・オブ・サイレンス」は、泣けますね🎵
dayuuki |  2015.07.09(木) 22:14 |  URL |  【コメント編集】

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

*Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://micchii.blog4.fc2.com/tb.php/5292-4ad48414

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

「激戦」(東京国際映画祭2013)

東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門。 感激のダンテ・ラム最新作!今年の東京国際映画祭では香港作品が少なくて、残念な思いをしつつ、でもこれが観られるなら帳消しとは言わないまでも、かなり満足。しかも、ダンテ・ラムの来日トークセッションがあって興奮マックスハイテンション(古い)の私でした。 で、作品も凄かった! 「格闘技物〜?」と敬遠なさる方がいらっしゃるならそれは断...
2015/01/21(水) 13:01:32 | ここなつ映画レビュー

▲PageTop

 | BLOGTOP |