2007.01.22

『ディパーテッド』(マーティン・スコセッシ)

ディパーテッド

すでに観たオリジナルファンの酷評を耳にするものの、実際に自分の目で観ないことには始まらないわけで、重い腰を上げて行ってきました。

いつもはお気に入りの映画のことしか書かず、つまらなかった映画のことは書きません。
他人のつまらなかったという感想を読んでも何も面白いことはなく、そんなものは個々の心にしまいこんでおくものだと思うからです。

だから、このブログには自分にとっての“愛すべき映画たち”だけを書いています。mixiの方には愚痴も書いてますが…。

といいながら、たった一度だけ書いたことがあります。
チェン・カイコーの『PROMISE』。
ということは、あれ以来の怪作ということでしょうか!?(笑)

ディパーテッド レオナルド・ディカプリオ マット・デイモン

今回は、ハリウッドのうんざりするようなリメイクの嵐が一日も早く止むことを願って、あえて書きます。

いろいろ書き出したらきりがありませんが、決定的なのは、オリジナルのアンディ・ラウ、今回でいうマット・デイモン。
潜入マフィアである彼の“心”が描かれていないこと。
これがもう致命的。ここを描かなくて何を描くのか。
ここを描かなくて“無間道”のリメイクを名乗る資格があるのか。

スコセッシはオリジナルの大ファンで、ゴールデングローブ賞の受賞スピーチでも『インファナル・アフェア』とアンドリュー・ラウ監督を絶賛したみたいですが、あの映画を観て彼は何を感じたんでしょうか。

俳優陣では、ディカプリオはまだ頑張っている方だと思いますが(以前『ギルバート・グレイプ』で書きましたが、役にさえ恵まれれば彼の演技力は凄いと思います)、トニー・レオンにかなうはずもなく、トニーってやっぱり世界最高峰だなと。

マット・デイモンは『ボーン・スプレマシー』が素晴らしかっただけに期待しましたが、寡黙な役だといいのに、喋ると軽いんですよね…。

ジャック・ニコルソンとマーティン・シーンも、エリック・ツァンとアンソニー・ウォンの前ではかなり役不足で、香港のオヤジたちの存在感はやっぱり凄いなと(笑)

唯一良かったのはヴェラ・ファーミガでしたね。
ケリー・チャンとサミー・チェンを合わせた役ですが、彼女だけはオリジナルよりいいかもしれません。(彼女自身のことであり、男二人との絡みは断然オリジナルです)

そして、『インファナル・アフェア』シリーズ屈指の名台詞「私もう6歳なのに」はやっぱりなかったですねぇ、これは初めから諦めてましたが。

最後は、以前「アンディ・ラウ、アジア映画への自負」というエントリーで紹介したアンディ・ラウの言葉で結びとしたいと思います。

「将来的には映画はアジアがベースになるはず。過去5年間で、洋画でいいと思えた作品はない。創作に関してはアジア映画の方がハリウッドより進んでいる」



Apple Musicでサントラを聴く♪


[原題]The Departed
2006/アメリカ・香港/151分
[監督]マーティン・スコセッシ
[脚本]ウィリアム・モナハン
[音楽]ハワード・ショア
[出演]レオナルド・ディカプリオ/マット・デイモン/ジャック・ニコルソン/マーク・ウォールバーグ/マーティン・シーン/レイ・ウィンストン/ヴェラ・ファーミガ/アレック・ボールドウィン/アンソニー・アンダーソン

→予告編 →他の映画の感想も読む

【関連記事】
『インファナル・アフェア』(アンドリュー・ラウ/アラン・マック)

 

TB(4) CM(17) EDIT

*Comment

■>まき様

TB&コメントありがとうございます。
ほんと、何じゃこりゃですよ(笑)
三部作、一人生き残った誰かさんに、ロバート・デニーロが絡んでくるようですが、どうやって話を続けるんでしょう・・・。
micchii |  2007.02.08(木) 14:21 |  URL |  【コメント編集】

■>リーチェン様

こちらにもお越しいただいてありがとうございます。
全く別物ならそれはそれでいいんですが、ところどころオリジナルの名シーンが挟まれるので(かなりレベルが落ちてですが)、どうしてもあまりの浅さが浮き彫りになってしまいますよね。

>やはりもう一度3部作を見直そうという気になりますよね、誰でも(爆)!

はい、観直しました(笑)
micchii |  2007.02.08(木) 13:45 |  URL |  【コメント編集】

■やっと

観てきました!!
何じゃここりゃの展開でしたね。
もーアメリカ、もっといい作品作れるだろうに。

三部作になるんですか?
どうやって続けるのですか・・・
伏線はってないのに。
まき |  2007.02.07(水) 22:44 |  URL |  【コメント編集】

■ほんと遅ればせながら・・・汗

micchiiさん、こんばんは。
TB&コメントありがとうございました!

まだこれは書けます(笑)
ツッコミ甲斐があるというか・・・
含みがないというか、唐突に真似されてもというか・・・双方の潜入の悲しみや葛藤という内面を掘り下げてほしかったのに、その部分も偏りがあったし、やはりもう一度3部作を見直そうという気になりますよね、誰でも(爆)!
リーチェン |  2007.02.05(月) 20:36 |  URL |  【コメント編集】

■>けろにあ様

覚悟が足らなかったようで、かなり怒りに打ち震えておりました(笑)
でも、これをきっかけに、一人でも多くの方が『インファナル・アフェア』を観てくれて、おぉ~!香港映画ってこんなに凄いのか!と、血迷って『ザ・ミッション/非情の掟』あたりにまで手を伸ばしてくれたら、最高の展開です(笑)
続編、かなり具体的な話が出てるみたいですね。
あの後、どうやって話を続けるんでしょう?2は作れても3は作れないと思うんですが・・・。
micchii |  2007.02.02(金) 15:19 |  URL |  【コメント編集】

■>やっほー様

ことごとく沁みないですよね(笑)
全然期待はしてませんでしたが、あそこまでひどいとは・・・。
スコセッシ、アカデミー賞監督賞、最有力らしいです・・・。
micchii |  2007.02.02(金) 15:14 |  URL |  【コメント編集】

■激しく同意

見てきました、私も。
相当な覚悟をしていきましたので、落胆や怒りはそれほど感じませんでした。
逆に『インファナル~』のすばらしさを再認識しました。
で、口直しならぬ目直しに(笑)『インファナル~』のDVDかけながら感想書きましたので、TBさせていただきました。

3部作になるとかという噂…噂で終わってほしい。
けろにあ |  2007.02.02(金) 02:45 |  URL |  【コメント編集】

■げんなり

早いうちに、オリジナルを見直して、お清めしたいと思います。

オリジナルは一言一言セリフが沁みたのに。

やっほー |  2007.02.01(木) 23:14 |  URL |  【コメント編集】

■>cardhu様

確かに情緒はないですね・・・。
自分は『レザボア・ドッグス』→『友は風の彼方に』の順番で観たので、また印象が違ったんでしょね。
『ディパーテッド』、DVD、しかも旧作扱いになってからで十分だと思います(笑)
micchii |  2007.01.29(月) 12:04 |  URL |  【コメント編集】

■レザボア・ドッグス

 ビデオが出た時に観て、スタイリッシュにはなったけどオリジナルの情緒がごっそりなくなった感じがしていまいちなじめませんでしたが、今観直すと違うかもしれませんね。

 『ディパーテッド』・・・迷ってるうちに他に観たいのが公開されてきたので、DVDで済ますかもしれません、笑。
cardhu |  2007.01.27(土) 19:02 |  URL |  【コメント編集】

■>cardhu様

ダメなんてもんじゃないですよ・・・。
自分の中で『友は風の彼方に』と『レザボア・ドッグス』にそう落差はないですが(笑)
ジャック・ニコルソン、ある意味一番ひどいです。
もうやりたい放題で、自己中演技が悪い方に出ている典型例です。
ディカプリオは頑張っていると思います。

アジア人と欧米人というのは、大きいでしょうね。
宗教の違いもありますが、生活感が違います。
エリック・ツァンが署で弁当を食べるあの感じとか、ああいうシーンの積み重ねがまったくありません。

ハリウッド、この前UPした『ラッキーナンバー7』なんかはいいんですけどね~。
micchii |  2007.01.26(金) 14:44 |  URL |  【コメント編集】

■>鍵コメ様

関係ない話でも全然構いませんよ!
見も知らぬ人の関係ないコメントは即行で削除しますが、どんな話でも全然構いませんよ。
掲示板を置いてないので、どんなことでもどんどん書き込んで下さい、映画のことですらなくても何でもいいですよ。
「ゆれる」は凄く評判がいいですよね。「邦画」というところにひっかかりますが(笑)、ぜひ観たいと思っています。
『ディパーテッド』を観たことによって、逆に『インファナル・アフェア』の素晴らしさを再認識し、香港映画熱が復活してきました!
micchii |  2007.01.26(金) 14:25 |  URL |  【コメント編集】

■>hi-chan

誰かさんが観て下さいって言うからですよ(爆)
スコセッシ、作りたくなかったというコメント自分も読みました。
大人の事情なんでしょうね~、これを大ヒットさせたら次は好きなように作らせてやるとか。
スコセッシともあろう人が、自由に作れない立場にあることにちょっとびっくりしました。
と言っていたら、大人の事情で三部作ですか・・・。
どうやって話を続けるんでしょうね~。
マーク・ウォールバーグの一人芝居とか(笑)
今度こそ観に行かない可能性が高いです・・・。
micchii |  2007.01.26(金) 14:21 |  URL |  【コメント編集】

■ダメでしたか・・・

最初から『友は風の彼方に』と『レザボア・ドッグス』の落差くらいは覚悟してるので、映画にはあまり期待せずジャック・ニコルソンのはっちゃけぶりを目当てで観にいこうと思ってます・・・。

描写がなくても表情にいろいろなニュアンスを感じることができるのは同じアジア人だからかなぁとも思います(欧米人にはデカプリオやデイモンの演技にいろいろなニュアンスを感じられるのかも?)。軽い娯楽作品に関してはハリウッドはやっぱり巧いんですけどねぇ。

cardhu |  2007.01.23(火) 13:03 |  URL |  【コメント編集】

いくつもコメント書いてすみません。
こんな記事見つけました。

allcinema HEADLINE
「ディパーテッド」、三部作へ向け始動?
 アカデミー賞でも本命と目されるマーティン・スコセッシ監督サスペンス「ディパーテッド」について、出演者の一人マーク・ウォールバーグが、オリジナルの「インファナル・アフェア」シリーズ同様三部作になる可能性を示唆した模様。スコセッシ監督もその可能性を検討中とのことで、関係者も新たに加わるキャストとしてロバート・デ・ニーロを含む何名かとは既に接触しているとのこと。

リメイク権は1のみ買ったんじゃなかったでしたっけ??
というか、あのラストでどーやって続きを・・・(苦笑)全然別モノになるんですかね。
ま、どれだけ信憑性があるのか分からない記事ですが。
hi-chan |  2007.01.23(火) 10:59 |  URL |  【コメント編集】

■管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 |  2007.01.22(月) 15:55 |   |  【コメント編集】

■観てしまったのですね。

警告したのに(笑)。

なんて、やっぱり自分の目で確かめないとね。文句も言えないですから。

>潜入マフィアである彼の“心”が描かれていないこと。
>これがもう致命的。ここを描かなくて何を描くのか。
もう、まさにこれなんですよ!!!彼の葛藤を描かなかったら、ただの悪いヤツじゃないですか!(>_<)

トリロジーBOXを貸した友人と3部作上映に一緒に行った友人にこの映画の試写状をあげたのですが、観た後「これでいいのか、アメリカ!!!」と怒りまくってました。で「hi-chanのレビュー、かーなーり抑えて書いてるよね?」と言われました(大笑)。

スコセッシ監督は、どうやらこの映画を作りたくなかったようですね。作り終わってからも作品に対して怒ってたと自分で言ってたみたいで。
だったらやめりゃいいのに、と思いましたが、作らないといけなかったようで、大人の事情ってヤツでしょうか(苦笑)。
hi-chan |  2007.01.22(月) 15:47 |  URL |  【コメント編集】

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