2013.04.27

『ラストスタンド』(キム・ジウン)

ラストスタンド

先ほどTwitterの方で

キム・ジウン監督、この映画に求められてるものがちゃんとわかってるじゃん、面白い!ジェネシス・ロドリゲスの無駄遣い以外文句なし!(代わりに別の女優さんがかっこいいのでその点もカバー)

と呟きましたが、いろいろ書きたいことがあるので、今回はいつものようなTwitterでの連投ではなく、久しぶりに最初からこちらに書きます。

前に『ザ・レイド』の時にも、「私が尊敬する黒澤明の映画は、内容を3行で説明できる。『七人の侍』が良い例だよ。あの映画はまれにみる名作だが、簡単に話を説明できるだろう?テーマはシンプルなほうがいいということだ。」というトーさんの言葉を載せましたが、今回も、護送中に脱走したメキシコの麻薬王を国境沿いの田舎町の保安官が迎え撃つ、話は1行で十分です。

過去に何百回と聞いたような設定ですが、設定はこれ以上複雑にする必要なんか全然なく、これだけあれば十分。

ハリウッドのエンタメ作品に2時間半もいらない、107分に詰め込まれたアクションと笑い、後には何も残らない、でも、観ている間は面白い、この潔さ。

その麻薬王が実はカーマニアという、ご都合主義200%の設定が素晴らしい。
300km超えでハイウェイを逃げる特別仕様のコルベットZR1、2台の車の間をノンストップですり抜け、空からはヘリの追跡!

夜中から明け方にかけての一夜の話なわけですが、真夜中のハイウェイで、自らライトを消すというちょっとした小技も。

さらに、スピードだけでなく、視界が遮られたトウモロコシ畑での車と車の“殴り合い”という見せ場も!

殴り合いは車同士で終わるわけはなく、クライマックスはシュワちゃんと麻薬王(エドゥアルド・ノリエガ)の殴り合い!
銃なんかには用はない、頼れるのは己の拳のみ。

殴りあうだけでなく、シュワちゃんのバックドロップまで飛び出し、三角絞めを持ち上げての鉄橋の端の角への叩きつけというエグい技も。

西部劇の決闘みたいに向かい合ってから闘いが始まりますが、そこで銃での勝負にはしなかったところが素晴らしい、全速力で駈け出してからのタックルから決闘開始!

このようにクライマックスは一対一の決闘ですが、チーム戦の魅力も十分。

メキシコの麻薬王ということで、部下は軍隊並みの武装をしていますが、迎え撃つシュワちゃん側は、シュワちゃんも入れてわずかに5人。

しかも、2人は元からの副保安官ですが、残り二人は副保安官ですらありません。
でも、訳ありのできる男と、変わり者の武器マニアという、“わかってる”配置、いいですねぇ。

副保安官の一人が、『マイティ・ソー』にも出ていたジェイミー・アレクサンダーという女優。
屋上からのスナイパーぶりがかっこいい!

5人ともちゃんと見せ場があっていいんですが、面白いのが町の住人。

危ないから避難して下さいと言われた、店で朝食待ちのおじいちゃん。
コレステロール高いものも気にせず食べてる70過ぎの人間が、死なんか恐れてると思うか?もう朝食注文しちゃったしと、逃げる気ゼロ(笑)
これには保安官シュワちゃんも困り果て、とりあえず窓からは離れてて下さいと(笑)

そして、この映画で実は一番おいしいところをもっていくのは、脇役ですらない、町の住人のおばあちゃん!
『バトルシップ』の戦艦ミズーリへのおじいちゃん登場シーン級に、むちゃくちゃかっこいい!

このシーンだけでも、もうこの映画大好き、映画館内の他のお客様にも大ウケ。
シュワちゃんも主演復帰作だけあってかなり頑張っていますが、このおばあちゃんの前では完全に霞む(爆)

あと、この手の映画に大事なものの一つ、「無駄に豪華な脇役」、その点も抜かりありません。

バカな男ではないけど結局はあまり役に立たないFBIの指揮官にフォレスト・ウィテカー、先ほどの仲間の一人の訳あり男にロドリゴ・サントロ、武器マニアにジョニー・ノックスヴィル、麻薬王の現地先遣隊のボスにピーター・ストーメア、麻薬王の人質になるのがジェネシス・ロドリゲス!
Twitterの方でも書きましたが、ジェネシス・ロドリゲスに見せ場がない、そこだけが残念。

先ほども書いたように後には何も残りませんが、期待以上の面白さでした、大好き。

~以下、Twitterの方でいくつか追記~
『ラストスタンド』唯一の不満はせっかく出ているジェネシス・ロドリゲスにまったく見せ場がないこと。代わりに大活躍なのが中央のジェイミー・アレクサンダー。(『マイティ・ソー』で浅野忠信と一緒に戦っていた人) https://pic.twitter.com/LWqUCevs2z
ラストスタンド ジェイミー・アレクサンダー


ハリー・ディーン・スタントンってさすがに結構な歳だよなぁと調べたら、86歳とは!元気だなぁ。『デリンジャー』でウォーレン・オーツと共演してた人が、2013年にシュワちゃんの主演復帰作で活躍しているというのが凄い。『ランゴ』に続いて嬉しい出演。『アベンジャーズ』にも出てましたね。 > http://bit.ly/153pIJp

シュワちゃん「この物語は現代のことを描いているんだけど、監督は西部劇のファンで、時々西部劇のような“古臭さ”があるのは意図して入れているものなんだ。だからオールド・スタイルを新しいものに交ぜるというのはまさに監督が意図して入れたもの」 http://bit.ly/11utV2i

↑の中でさらにシュワちゃん「アクションと演技の中間に“クールさ”を見せることだと僕は思う。『荒野の用心棒』のクリント・イーストウッドがまさにそれだ。アクションだけを上手くこなすんじゃなくて、カッコいいヒーローであることが“いいアクション俳優の条件”だと思うよ」

『ラストスタンド』であんな役しかくれなかったキム・ジウン監督に、一言言いたげなジェネシス・ロドリゲス(違) https://pic.twitter.com/DCI79NWwJQ
Genesis Rodriguez



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[原題]The Last Stand
2013/アメリカ/107分
[監督]キム・ジウン
[出演]アーノルド・シュワルツェネッガー/フォレスト・ウィテカー/ジョニー・ノックスヴィル/ロドリゴ・サントロ/ジェイミー・アレクサンダー/ルイス・ガスマン/エドゥアルド・ノリエガ/ピーター・ストーメア/ジェネシス・ロドリゲス/ハリー・ディーン・スタントン

→予告編 →他の映画の感想も読む

【関連記事】
『グッド・バッド・ウィアード』(キム・ジウン)
『ザ・レイド』(ギャレス・エヴァンス)
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