2005.11.20

第42回金馬奨は『カンフーハッスル』が最多5部門で受賞、『黒社会』敗れる…

『ザ・ミッション/非情の掟』のリメイクのニュースからあれこれ書いているうちに、いつの間にか1週間経ってしまいましたが、13日に第42回金馬奨の発表がありました。

我らがジョニー・トー先生の『黒社会』が最多の11部門でノミネートされたということは先日書きましたが(→その記事はこちら)、結果は残念なことに…。

下馬評でも『黒社会』は本命だったようですが、10部門にノミネートされながらほぼノーマークだったという『カンフーハッスル』が、作品賞・監督賞など最多の5部門で受賞。
チャウ・シンチーもまさかもらえると思ってなかったのか、式には欠席したとのこと。
『黒社会』は脚本賞・音響効果賞の2部門を受賞。

『カンフーハッスル』は、個人的には『少林サッカー』に比べれば全然たいしたことないと思うんですが(いくつかツボにはまったシーンはあり)、関係者の間でも同じような感じなのか、皆さん結構言いたい放題。

エリック・ツァンが「監督としての力量はジョニー・トゥの方が上だと思う」と言ったかと思えば、アン・リー監督までもが「(金馬奨が重んじるべき)芸術性という意味では、ホウ・シャオシェンの『スリー・タイムズ』がはるかに勝っている」と発言。

これに対し冷静に対応したチャウ・シンチーも、エリック・ツァン発言に対しては「エリック・ツァンのいうように、ジョニー・トゥは僕より優れた監督だと思う。いまの香港には、彼のように風格があって、創意工夫に富んだ監督はほとんどいないよ。だから、今回受賞できなかったことは、彼には何の影響もないハズさ」とコメント。

これには、いくらジョニー・トー監督を応援していたとはいえ、さすがにチャウ・シンチーが可哀想。

ハリウッドのアカデミー賞では、少なくとも人前ではこんな発言はないと思いますが、こちらは皆さんはっきりと言いますね~。



<関連記事>
『エレクション』(ジョニー・トー)
『カンフーハッスル』(チャウ・シンチー)

→ジョニー・トーINDEX

 

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*Comment

■>JB's様

『大英雄』は、DVDを買う踏ん切りはつかなかったんですが、少し前に『マッドモンク/魔界ドラゴンファイター』を探してビデオ点を巡った時に見つけて、ビデオ借りて観ました。
結局『マッドモンク』はなくてYesAsiaで買ったんですが。

>「ムカついてるときに、この映画をを観るともっとムカつく!」

わかるようなわからないような(笑)

金馬奨、『大英雄』に男優賞を与えたら、『花様年華』に男優賞を与えたカンヌも真っ青だったでしょうね。
micchii |  2005.11.25(金) 12:19 |  URL |  【コメント編集】

え~!『大英雄』観たのぉ?

「ムカついてるときに、この映画をを観るともっとムカつく!」
ど誰かがいってたようなw

『大英雄』のトニー・レオンに
男優賞をあげなかった金馬奨なんて
信用しません!
ニヒヒヒヒヒーー!!
JB's |  2005.11.24(木) 15:00 |  URL |  【コメント編集】

■>JB's様

コメントありがとうございます。

素晴らしすぎる解説ありがとうございます!!

金庸の名前は何度も目にしたことはあるんですが、結局今まで一度も読んだことがありません。

書いていただいたお話にまったくついていけないので、『カンフーハッスル』をイマイチに感じるのもある意味当然ですよね。

『カンフーハッスル』について、『少林サッカー』に続いてグローバル路線を目指しているようで実は・・・という話をどこかで読んだんですが、そういうことだったんですね。

「蝦蟇功」、確かに『大英雄』でトニー・レオンがジャッキー・チュン相手にやってましたね。
こんなところで『カンフーハッスル』と『大英雄』と『楽園の瑕』がつながるとは・・・。

大変勉強になりました。本当にありがとうございます。
micchii |  2005.11.24(木) 12:43 |  URL |  【コメント編集】

■『カンフー・ハッスル』のツボ

『カンフー・ハッスル』は『少林サッカー』よりも観客をえらぶ映画。
中国のベストセラー作家:金庸の武侠小説を読んでないと
面白さがわかりづらい。

たとえば家主夫婦の名前が楊過と小龍女。
金庸の代表作『神雕剣侠』の美男美女カップルで、
蒙古軍を追い払った“襄陽城の戦い”から杳として行方が知れない。
まさかアパート「豚小屋砦」の大家になっていたとは!

くわえ煙草のおばちゃんの必殺技は「獅子吼」。
『倚天屠龍記』の謝遜の極技。
内力から発せられる大音声に脳が破壊される。
少年ジェットのウーヤータ♪みたいなもん。

地下牢につながれていたのは『秘曲 笑傲江湖』の魔教主:任我行。
彼を解き放ったことで江湖に大殺戮がはじまる。
火雲邪神のモデルがこの任教主。でも見た目はン・マンタ。

火雲邪神の必殺技が「蝦蟇功」。
『射雕英雄伝』西毒こと欧陽鋒の絶技。

琴の音で攻撃するのは『射雕英雄伝』東邪こと黄薬師の得意技。
黄薬師の一人娘が黄容、彼女と大恋愛の末むすばれたのが大侠郭靖。
郭靖の養子が楊過。楊過と小龍女の死に別れたと思った息子がチャウ・シンチーだったというお話。

ちなみにウォン・カーアイの『楽園の瑕』は東邪と西毒の若い頃の話。
だから原題が『東邪西毒』。

中国人なら必ず金庸を読んでるし、何度もTVシリーズ化されている。
チョウ・ヨンファもアンディ・ラウもトニー・レオンも
金庸原作のTVシリーズで人気者になった。

これら誰でも知っているキャラや技とのギャップが
『カンフー・ハッスル』の笑いのツボ。
JB's |  2005.11.22(火) 18:22 |  URL |  【コメント編集】

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