2014.02.01

『リオ・ブラボー』(ハワード・ホークス)

リオ・ブラボー

今回は、ハワード・ホークス監督の痛快傑作西部劇『リオ・ブラボー』です。

メキシコ国境近くの町リオ・ブラボーを舞台にした数日間の話。

悪党一味に立ち向かう保安官ジョン・ウェインの仲間は、アル中の助手ディーン・マーティン、足の不自由な老人ウォルター・ブレナンと、なんとも頼りにならない連中ばかり。
ディーン・マーティンは昔は凄腕のガンマンだったものの、今は手の震えが止まらない有様。

そこにさらに、詐欺賭博師のアンジー・ディキンソン、幌馬車隊の護衛リッキー・ネルソンも加わります。

この映画の素晴らしさの一つは、ジョン・ウェイン一人がおいしいところをもっていかずに、みんなに見せ場が用意されているところ。

まずは、ディーン・マーティン。コップに滴る血から犯人が2階に潜んでいるのを知り、身をひるがえして撃ち殺すシーン、馬上の敵の馬の手綱を目にも止まらぬ早さで撃って切るシーン、ともに、今は酒に溺れていながらも昔は凄腕だったことをわからせてくれます。
この映画は、彼の立ち直りの物語でもあります。

リッキー・ネルソンは、なんといってもホテルの前の早撃ち。
ホテルの前で3人の敵に銃を突きつけられて絶体絶命のジョン・ウェイン。
中にいてそれに気づいたリッキー・ネルソンは、アンジー・ディキンソンに鉢を窓ガラスにぶつけろと命じると、一人ふらりと外に出ます。

窓ガラスの割れる音に敵が驚いたその瞬間、立て掛けてあったライフルをジョン・ウェインに放ると、二人同時にアッという間に3人を倒してしまいます。このシーンの爽快感は凄い!!

リオ・ブラボー ジョン・ウェイン リッキー・ネルソン

アカデミー助演男優賞3度受賞の名脇役ウォルター・ブレナンはコメディを一手に引き受け、全編笑わせてくれます。
ジョン・ウェインに頭にキスされて怒って箒でお尻を張り倒すシーンなど最高。
それでいて、いざという時には頼りにもなります。

リオ・ブラボー ウォルター・ブレナン

アンジー・ディキンソンはお色気を担当。
『カサブランカ』の「君の瞳に乾杯」同様一度は言ってみたい台詞、保安官ジョン・ウェインの「君を逮捕する!」
ジョン・ウェインは完全にタジタジなので、実はこの映画では彼女が最強(笑)

リオ・ブラボー アンジー・ディキンソン

挿入歌も素晴らしく、保安官事務所に篭城した際に「ライフルと愛馬」「シンディ」をディーン・マーティンとリッキー・ネルソンとウォルター・ブレナンが歌うシーンは、いつまでも聞いていたい至福の一時。

タイトルが凄い「皆殺しの歌」もかっこよすぎ!この歌を耳にしたディーン・マーティンの手の震えが止まるシーンは痺れます…。

リオ・ブラボー ディーン・マーティン

この映画唯一にして最大の欠点は、後半で敵が弱すぎること。
まぁそれでも、それまでの面白さはその不満を補って余りあります。

映画の面白さの全てが詰った、何度観ても面白い傑作西部劇。

2014.2.1 「新・午前十時の映画祭」で鑑賞
ついに映画館で観た!映画館に響き渡る「皆殺しの歌」!繰り返し観ている映画なのに、一日中でも観ていられるくらい、涙がちょちょぎれるくらい面白い。アメリカ映画最強。西部劇最強。

何がヤバイって、2014年の映画館なのに、開始早々「John Wayne」とクレジットが出る時点ですでにヤバイ(笑) いくら家で何回も観ていても、映画館で出るこのクレジットの威力は凄い。そんなジョン・ウェインが完全にタジタジのアンジー・ディキンソンが実は最強w

それにしても、映画館でこの曲を聴ける日が来るとは!(涙) http://youtu.be/znAEgd2C5TE



[原題]Rio Bravo
1959/アメリカ/135分
[監督]ハワード・ホークス
[音楽]ディミトリ・ティオムキン
[出演]ジョン・ウェイン/ディーン・マーティン/リッキー・ネルソン/ウォルター・ブレナン/アンジー・ディキンソン

→予告編 →他の映画の感想も読む

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TB(1) CM(6) EDIT

*Comment

■>FROST様

TB&コメントありがとうございます。

おっしゃるように、オープニングのジョン・ウェインの登場シーンはかっこよすぎますよね。
ラストが素晴らしい映画は山ほどありますが、オープニングが素晴らしいとなると、この映画も真っ先に浮かぶ映画の1本です。
アンジー・ディキンソンは、ドン・シーゲルの『殺人者たち』で見事なファム・ファタールを演じてました。

最後に、こちらのブログをお気に入りブログのリストに追加させていただきました。
今後とも宜しくお願い致します。
micchii |  2006.09.25(月) 12:36 |  URL |  【コメント編集】

TBさせていただきました。いかにもハワード・ホークスらしい痛快西部劇ですね。
>この映画唯一にして最大の欠点は、後半で敵が弱すぎること。
全くおっしゃるとおりです・笑。それを補って余りあるのもその通りですね。この作品が出来るきっかけとなった”真昼の決闘”とどっちが良いかと聞かれたら・・・・両方。
FROST |  2006.09.21(木) 09:36 |  URL |  【コメント編集】

■>mizuk@様

初めまして、コメントありがとうございます。
映画が好きになったきっかけが『リオ・ブラボー』というのは素敵ですね。幼い子供にこの映画を観せるお父様が素晴らしい!
後半はやや落ちますが、オープニングから前半にかけてはほんとにむちゃくちゃ面白いですよね!
micchii |  2006.06.14(水) 14:29 |  URL |  【コメント編集】

■なつかしい

はじめまして、コメント失礼します。
わたしが映画が大すきになったきっかけは
幼いとき父親が見せてくれた『リオ・ブラボー』からでした。
冒頭の、酒場でジョン・ウエインが痰壷(?)をガーンと蹴り飛ばすシーンから
もうやわなハートはわしづかみ状態でした♪♪♪
ああ、ほんとうになつかしいです。
mizuk@ |  2006.06.12(月) 14:36 |  URL |  【コメント編集】

>samurai-kyousuke様
「皆殺しの歌」ほんとにいいですよね♪この歌を聞いたディーン・マーティンの手の震えが止まるシーンはほんとに痺れます。。。
『アラモ』でもかっこよく使われているんですね。観た際にはぜひ注目してみます!
教えていただいてありがとうございます。
micchii(管理人) |  2005.03.08(火) 21:58 |  URL |  【コメント編集】

■皆殺しの歌

「遠い空の向こうに」にトラックバックありがとうございました。ジョン・ウエインの映画は大好きなので、当然「リオ・ブラボー」もお気に入りの映画の一本です。
なかでも「皆殺しの歌」はいいですね。ジョン・ウエイン版「アラモ」でサンターナ軍が演奏していてかっちょ良かったですなー。
samurai-kyousuke |  2005.03.07(月) 22:42 |  URL |  【コメント編集】

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リオ・ブラボー 1959年/アメリカ【DVD#77】

物語の大部分は小さな町の保安官詰め所と宿屋で繰り広げられます。”大いなる西部”が西部の雄大な自然を美しい映像で見せることで、人間(と人間同士のいざこざ)の小ささとを強調していたのとは対照的に、非常に狭い範囲で展開する西部劇です。場面に変化がなく、悪役の中
2006/09/21(木) 09:36:07 | オールド・ムービー・パラダイス!

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