2009.07.21

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(庵野秀明)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

前回、ジョニー・トー映画、“男たちの晩餐”名場面というエントリーをUPしましたが、まさか、味噌汁に「美味しい…」と呟き、指を怪我をしてまで誰かのために料理する綾波レイをこの目で観ることになろうとは…。

というわけで今回は、エヴァンゲリオン最新作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』です。

それらしく書こうとすると必要以上にややこしくなるエヴァンゲリオンなので、思いつくままにつらつらと。(台詞は不正確な部分があるかもしれません)

以下、ネタバレ全開。

未見の方は、ご注意下さい。


















おぉ~!いきなり新キャラ登場かぁ~!とか、3機のエヴァンゲリオンが走る時の躍動感がすげー!とか、その他もろもろありますが、「ぽかぽかする」最強(笑)
手作り弁当の威力恐るべし…。

それは食事会の提案へと繋がり、なんとあのゲンドウすらも動かす。
アスカも「馬鹿シンジにはもっと薄味の方がいいかな」なんて言って一生懸命料理してましたね。
なんなんだ、このほのぼのとした空気は(笑)

このキャラ設定の変更が受け入れられない旧作ファンもいるみたいですが、個人的には“あり”ですね~。
というより、この“心の繋がり”が生まれたからこそ、後半の死闘がより心を打つわけで。

第9使徒戦。トウジの“ハズレ”にほっとしたのも束の間、3号機に乗ったのはなんとアスカ。
「そっか。私、笑えるんだ」に、観ているこちらまで微笑むも、旧作同様悲劇に突入。
しかも、今回のシンジはアスカが乗っていることを知っています。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 アスカ

「人を殺すよりは自分が死んだ方がいい」から、「アスカを殺すよりは自分が死んだ方がいい」。
この差は決して小さくはない。

さらに、畳み掛けるように第10使徒戦での0号機の自爆攻撃。
「碇くんが、もうエヴァに乗らなくていいように」
そこには、明確な“理由”が、“意思”が、“想い”がある。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 レイ

そして、キャラ設定一番の変更は、他でもないシンジ。
「逃げちゃダメだ・・・逃げちゃダメだ・・・」と言っていたあの少年はもはやここにはおらず、初号機は、“暴走”ではなく、“意思”の、“想い”の力で再び動き出す。
「綾波を返せ!」

「私が死んでも代わりはいるもの」と言う綾波に、「別れ際にサヨナラなんて、悲しいこと言うなよ」が精一杯だったシンジが、なんと、「来い!」。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 シンジ

あのシンジの口から、こんなにも強い言葉を聞くことになろうとは。
人を想う気持ちは、人との心の繋がりは、こうまでも人を強くするのか。
抱きしめた綾波の手には、シンジが捨てたウォークマン。

これを小難しく言うなら、この“心の繋がり”こそ、“人類補完計画”でゲンドウが最も重視しているであろう“欠けた心の補完”とでもなるのでしょうが、そうやって小難しく考えるから、必要以上にややこしくなるんでしょう。

冒頭に書いたように、愛です、愛。
14歳の少年にとってはそんな大げさなものでもなく、ぽかぽかするんです、ぽかぽか(笑)

今時の14歳には笑われるでしょうが、一昔以上前に14歳だった方なら、この「ぽかぽかする」は共有できるのではないでしょうか。

基本はTVシリーズに沿いながら、“破”のタイトルに相応しくかなり“変えて”きた2作目。
さあ“急”はどうなるんだ!?と思ったら、“Q”ですか(笑)



2009/日本/108分
[総監督]庵野秀明
[音楽]鷺巣詩郎
[主題歌]宇多田ヒカル「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」
[声の出演]緒方恵美/林原めぐみ/宮村優子/坂本真綾/三石琴乃/山口由里子/山寺宏一/石田彰/立木文彦/清川元夢

→予告編 →他の映画の感想も読む

【関連記事】
ジョニー・トー映画、“男たちの晩餐”名場面
ジョニー・トー映画、“男たちの晩餐”名場面 vol.2

 

TB(0) CM(10) EDIT

*Comment

■>つるきちさん

コメントありがとうございます。

自分は直撃世代ではありませんが、今回のキャラ付けには賛成です。
食事会のくだり良かったですよね。

そして、映像のスケールもほんとに凄かったですね!次回作では、さらに進化を見せてくれるでしょうか。

「Q」、やはり突っ込まれましたか(笑)
micchii |  2009.07.25(土) 11:20 |  URL |  【コメント編集】

■ぽかぽか

こんにちは
コメントさせていただくのは2度目になります。

やっと鑑賞できたので、こちらの記事も読むことが出来ました。

「ぽかぽか」の威力はすごいですね。
TVシリーズ当時中学生だった直撃世代の私にとっては、今回のキャラ付けで救われたような気がします(笑)
レイに血が通って、シンジが迷いながらも前を向ける子になりましたし。食事会を計画するくだりは胸がキュンキュンですよ。

映像は期待を裏切らないスケールで、続きが今から楽しみです。

予告で出た「Q」には私も突っ込まずにいられませんでしたが(笑)
つるきち |  2009.07.24(金) 23:19 |  URL |  【コメント編集】

■>acoさん

お久しぶりです、復活おめでとうございます。
font size=30の赤字で警告したので責任は持てませんが(笑)、ネタバレしてしまって申し訳ありません。

「大人の厨二病八つ当たりのつけを当時の14歳に払わせた、という反省」、この一言で全てが片付くような(笑)

tonboriさんもおっしゃっていたように、、“ロバが旅にでたところで馬になって帰ってくるわけじゃねえ”だとは思いますが、あのままではだめだと思ったからこそ、またやったんでしょうね。単純にビジネスだとは思いたくないですので(爆)

感想エントリー楽しみにしていますね(と一応プレッシャーかけておきます)。
micchii |  2009.07.24(金) 17:28 |  URL |  【コメント編集】

■>Cardhuさん

14歳の頃、ぽかぽかしてませんでしたか(笑)

『いけちゃんとぼく』ご覧になりましたか!ちょっと劇場には行けそうにないです・・・。
『ミヨリの森』はそこまででもなかったですが、『鉄コン筋クリート』も凄かったですからね。声優でもいけると思いますよ!
micchii |  2009.07.24(金) 17:15 |  URL |  【コメント編集】

■>tonboriさん

「ぽかぽか」はほんとに反則です。
“萌え”とは無縁に生きているつもりですが、危うく落ちそうになりました(笑)
性格づけを中心に結構変えてきていると思いますが、おっしゃるように、“ロバが旅にでたところで馬になって帰ってくるわけじゃねえ”だとは思います。
マリは登場は派手でしたが、その後はあまり目立ちませんでしたね。次回作に期待です。
micchii |  2009.07.24(金) 17:04 |  URL |  【コメント編集】

■>よしぼうさん

テレビ版も旧劇場版も一応観ていますが、信者というほどではないので、そんな“一映画ファン”から“1本の映画”として観た場合、“素敵な恋をしよう!”となりました。

「裏コード・ザ・ビースト」はびっくりしましたね~。

「昭和歌謡大全集」は、一度目はまだしも、二度は“やりすぎ”なように思いますが、これも“旧”のクラシックとの違いを強調するためでしょうね。
micchii |  2009.07.24(金) 16:49 |  URL |  【コメント編集】

■おひさしぶりです。

未見で観る予定ですが読んでしまいました(笑)。やはりそう来ましたか、という感じです。そして観る前から納得してしまいました。つか、観る前から支持してどうする(笑)。
というのは前の分観て、岡田のコメント聞いて、「反省してるな」というのは非常に感じてたからです。
「大人として子供に、ああいうものを作っちゃいけなかった」と。
それは描写のえぐさ云々でなく、大人の自分が子供に何を伝えるかという視点が完全に抜け落ちてたってことで、自分たち自身が大人子供だった、その大人の厨二病八つ当たりのつけを当時の14歳に払わせた、という反省だと私は思ってます。
って、観てないのに言うなよ(笑)。いや、近所の映画館で行く予定ですが。
aco |  2009.07.22(水) 14:05 |  URL |  【コメント編集】

■ぽかぽかですか・・・笑

未見ですが、読んでしまいました。
なるほど~

14歳のころぽかぽかしてたかなぁ・・・

あ、話かわりますが『いけちゃんとぼく』をさっき観てきましたよ。蒼井優、声だけですがすごかったです。声優でもいけるのではないかと~
Cardhu |  2009.07.22(水) 01:59 |  URL |  【コメント編集】

■なるほど

micchiiさんはそう観られたんですね。
個人的にはもうOKってわけでもないんですけれど、
コネタやサイドで楽しませてはもらいました(苦笑)
実際『ぽかぽか』は反則だろーっていう感じで。
まあ元々ヱヴァ新劇じたいが反則ワザだし(笑)
とりあえず4部作完結まではまだまだちゃんと言えないかなと。
個人的には新キャラのマリの決着の付け方が早くも気になってます。
tonbori |  2009.07.21(火) 22:17 |  URL |  【コメント編集】

■好きですねえ

ヱヴァは学生時代に専門学校生だった弟がビデオを持ってきて以来の付き合いで、なんだかんだいってテレビ版ばかりか旧劇場版も全て観た口です。
でも、このサイトの”素敵な恋をしよう”でお目にかかるとは思いませんでした。

新ヱヴァはやはり、新キャラの「裏コード・ザ・ビースト」と、ラストにかかる「昭和歌謡大全集」に尽きると思います。
特に私は新ヱヴァのファンでもないので、
性格が丸くなり、トラウマを抱え込まなくなり、言いたいことは口に出すようになった主人公たちと、
アスカの名前が”式波”になり、代わりに新キャラが活躍することになったなどの”変化”も含め、
面白い映画だったと思います。
よしぼう |  2009.07.21(火) 16:00 |  URL |  【コメント編集】

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

*Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://micchii.blog4.fc2.com/tb.php/1081-d482e8f4

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | BLOGTOP |