2004.07.09

『ニュー・シネマ・パラダイス』(ジュゼッペ・トルナトーレ)

ニュー・シネマ・パラダイス

数ある大好きな映画の中、1本挙げろと言われれば迷うことなくこれを挙げるんじゃないかと思います。
それくらい、何度となく繰り返し観た大好きな作品です。

シチリア島の映画少年トトと映画技師アルフレード、映画を愛する多くの人々、彼らの映画への想いが溢れる本当に愛すべき作品。

文句なしに可愛い子役と、これまた味があり過ぎるおじさん。この二人のやりとりはほんとに最高。

ニュー・シネマ・パラダイス トト

素敵なシーンは山ほどありますが、試験のシーンが大好き。
なぜか小学校の卒業試験なのに受験しているアルフレード。しかし、まったく答えがわからず、斜め前に座っているトトや隣に座っている子供のをカンニングしようとするものの、あっさり隠され、トトに助けてくれと懇願。
最初は断るトトも、仕事を教えてくれるならという条件で答案用紙を丸めて投げてあげます。
このシーンはほんとに大好き。

ニュー・シネマ・パラダイス アルフレード

さらに、アルフレードがトトに聞かせてあげる王女と兵士のお伽話も素敵。
そして、お伽話のように、毎晩毎晩家の外に立ち続けるトト。

映画好きにとってたまらないのは、入りきれなかった観客のために、家の壁に映画を映して広場にいる人にも観れるようにしてあげるシーン。このシーンはほんとに絶品!
広場に降りてその映像を眺めるトトの表情がまた最高です。

30年ぶりにトトが村に帰ってきてからはもうやばいです。
家に帰って来て部屋の壁に貼ってある昔の写真を見るシーン、映画館が取壊されるシーン、昔と変わらず「オレの広場だ」と言っている人。

そして、すべてはここに集約されるためにあったとも言えるかの有名なラスト。
流れ落ちた涙の量でも他のどの映画にも負けません。ボロボロに泣くとはまさにこのこと。何度観てもやられます…。

極めつけは、全編に渡って繰り返し流れるエンニオ・モリコーネの音楽。
映像がなくても音楽だけでも十分に泣けてきます。

役者、映像、音楽、ユーモア、そして何より映画に対する溢れんばかりの愛情。
すべてが詰まっていて、個人的にはパーフェクトな作品。これからも死ぬまで繰り返し観続けることでしょう。

2013.4.20 「新・午前十時の映画祭」で鑑賞
やっぱりこの映画と『カイロの紫のバラ』だけは別格。今回もボロ泣き…。

『駅馬車』の時にインディアンの真似をする子供たち、2階席から下に向かって唾を吐く男、いつも寝ている男、台詞を覚えてしまっていて先に喋ってしまう男、いつの間にか恋人同士になっている男女の客。一度でいいから、この映画館でこの客たちと、一緒に映画が観たい。

ギャング映画の銃声にびっくりしてお亡くなりになった客、次からは彼が座っていた席には花束が。映画ファンとして、あんなふうに死ねたら最高だよなぁ。

「cinque per cinque = natale!」のシーン、何回観ても最高。先生何気にえげつないw http://youtu.be/UK4ilBiWCCA





[原題]Nuovo Cinema Paradiso
1988/イタリア・フランス/124分
[監督]ジュゼッペ・トルナトーレ
[音楽]エンニオ・モリコーネ
[出演]フィリップ・ノワレ/ジャック・ペラン/サルヴァトーレ・カシオ

→予告編 →他の映画の感想も読む

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TB(15) CM(12) EDIT

*Comment

■>にじばぶ様

「美は時間限定」といえば、『ベニスに死す』のビョルン・アンドレセン少年の近年の写真を見た時のショックといったら、今回よりも悲しかったです。
あの世紀の美少年が・・・。
カルディナーレの“生命力”、まさに魅力はそこですね。
『ウエスタン』でも、アメリカが国として立ち上がる時のエネルギー、荒野に去っていく古き男と対照的に、新たなアメリカの礎となる逞しきカルディナーレ、まさにはまり役です。乞うご期待!
micchii |  2006.12.16(土) 21:40 |  URL |  【コメント編集】

優先順位を上げて頂き恐縮です。
確かに、このカルディナーレの姿は衝撃的であると共に、美は時間限定であることを嫌という程感じさせられる辛い映像ですね。
人生の儚さというか、現実の残酷さというか、ある意味つくりものの映画なんかより、人間について雄弁に語る一枚の写真という感じがします。
やはりそれは、カルディナーレという女優が、若かりし頃、可憐で生命力にあふれていたからだと思います。
ただ美人とかいうことではなく、それ以上の魅力を持っていたからでしょう。
にじばぶ |  2006.12.16(土) 00:04 |  URL |  【コメント編集】

■>にじばぶ様

ジャック・ペラン、どっかで聞いたことがある名前だなぁと思ったら、『ニュー・シネマ・パラダイス』のあのジャック・ペランですか!
これは観なければいけませんね(笑)
オークション落札商品は商売も兼ねているのでこちらが優先になりますが、録画ビデオの中では優先順位を上げておきます。

謎の比較画像拝見しましたが、40年後のクラウディア・カルディナーレが悲しすぎます(涙)
micchii |  2006.12.14(木) 13:19 |  URL |  【コメント編集】

■ジャック・ペラン

そういえば、どうしてもmicchiiさんに言いたかったことが・・・
本作で登場するジャック・ペランですが、私のブログで紹介しました『鞄を持った女』の主演を演じてる少年なんです。
ですから、『ニュー・シネマ・パラダイス』と『鞄を持った女』、ひじょーに深いつながりがあるわけなんですょ。
これで、どうしても観たくなりましたよね??(笑)

一応私のブログの方に、追加でジャック・ペランのその時とその後(謎)の比較画像を貼っておきましたので、チェックお願いします!
にじばぶ |  2006.12.13(水) 00:52 |  URL |  【コメント編集】

■>まいじょ様

TB&コメントありがとうございます。
ほんとに映画館の中が楽しそうでしたよね。
日本のシーンとした映画館の中で喋っている人は迷惑でしかありませんが、みんなでああやってワイワイやってたら、そっちの方が断然楽しいでしょうね。
micchii |  2006.09.19(火) 14:23 |  URL |  【コメント編集】

■映画の黄金期

映画全盛期の映画館って、本当に活気がみなぎっていましたね。映画を観る人々の表情がとても生き生きしていました。他に娯楽はなくても、この時代の人の方がエンジョイしていたひょうに思います。
まいじょ |  2006.09.16(土) 19:23 |  URL |  【コメント編集】

■>にじばぶ様

明けましておめでとうございます。
コメントありがとうございます。

『ニュー・シネマ・パラダイス』、ご覧になられましたか!
ラストシーン、おっしゃるように“力技”ですが、自分も完全にノックダウンされました。

今年に入るまで、この映画はずっと“マイベスト”でしたが、今でもNO.2の座は揺るぎません。
今まではずいぶん前に買ったセルビデオで繰り返し観てたんですが、3月に出る10000セット限定生産のデジタル・マスター版のツインパックを満を持して買います。
買っても3時間バージョンは観ない可能性のが高いですが・・・。

映画の中で上映される映画って、ポイント高いですよね。自分の好きな映画ならなおさら。
『ラスト・ショー』でテキサスのオンボロ映画館の“ラスト・ショー”に『赤い河』が流れた時点で、なんてニクいことしてくれるんだって涙がこぼれるように。
いつか『さすらい』を観る際には、「いい作品だけど、話が分からないんだよね~。」を頭の片隅にでも置いて観たいと思います。

自分にとっても死ぬほど好きな映画を、同じように愛する方がまた一人増えて、こんなに嬉しいことはありません。

それでは、本年も宜しくお願い致します。
micchii |  2006.01.01(日) 12:11 |  URL |  【コメント編集】

■やられました・・・

本日、観てしまいました!
ラストシーンの力技に完全にノックダウンです。私にとっても“ベスト・オブ・ラストシーン”となりました。
私の好きな映画10傑にも入る素晴らしい映画でした!

でも、この映画で私にとって非常に重要なことがあります。
かなりの数の作品が「パラダイス座」で上映されます。
その中でもラストに絡んでくる一番重要ともいえる映画に、アントニオーニの『さすらい』が起用されているではありませんか!(主人公の女性が住所を書いたのもこの作品の紙の裏でした!)
もう嬉しくてたまりません。

この映画に対する映画館主のコメントを憶えてますか??
「いい作品だけど、話が分からないんだよね~。」
大体、こんな内容のセリフだったと思いますが、嬉しいですね、なんか。うまく言えませんが。(笑)
この『ニューシネマパラダイス』自体も最高でしたが、自分の好きな映画が出てくると更に嬉しいですね。

素晴らしい映画を観るきっかけを頂き、どうもありがとうございました!
にじばぶ |  2005.12.31(土) 16:49 |  URL |  【コメント編集】

>奈緒子と次郎さん
訪問&コメントありがとうございます!
“ベスト・オブ・ラストシーン”とおっしゃる気持ちわかります!!
何度観ても号泣するたまらなく好きなシーンです^^
やっぱり2時間版の方がいいんですね。
いくつか読んだところによると、映像にしなくてもいいことまで映像にしているという感想をよく読むんですが、やっぱりこのまま観ないでおこうかなぁと思いました^^;
micchii(管理人) |  2005.02.18(金) 18:10 |  URL |  【コメント編集】

■TBありがとうございます♪

私も大好きです(^o^)
とくにラストシーンは今まで見た中で、ベスト・オブ・ラストシーンです。
あんなに気のきいたラストはないですっ。
私も3時間より2時間のほうが好きですよ。
奈緒子と次郎 |  2005.02.17(木) 23:46 |  URL |  【コメント編集】

>あれこれ。さん
訪問&コメントありがとうございます!
『ニュー・シネマ・パラダイス』もう何回観たか忘れたくらい何度も観ています。
でも、何度観てもまた観たくなるんですよね^^
感想に書かれていた「自分のすることを愛せ 子供の時、映写室を愛したように」の台詞、素敵ですよね♪
micchii(管理人) |  2005.02.17(木) 13:11 |  URL |  【コメント編集】

■こんにちは

私もこの映画は大好きです。
すきな映画は何かときかれたら、
多分「アマデウス」とこの映画を、真っ先にあげるでしょう。
(それと、最近のでは「ロード・オブ・ザ・リング」も)
「アマデウス」のTBありがとうございます。
よかったらこちらにもTBさせてくださいね。
あれこれ。 |  2005.02.16(水) 16:01 |  URL |  【コメント編集】

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